【動画】2013年3月ピョンヤン公演の動画と出演者インタビュー日本語訳

2013.05.15




「第九」公演後インタビューの内容

1.ハン・チョルさん(チェロパート責任者、男性)
Q、公演後の感想をお聞かせください。

A、今回の公演を通じて、井上先生が朝鮮に対していい感情を持ってくれたと思います。2度目の共演となりましたが、今回は古典をどのように演奏しなくてはならないのか、そういったことを新たに学ぶことができました。また、演奏をしながら先生が、古典を演奏するうえで楽譜に忠実に要求性を高めながら、質が高く細かい指導をしてくれたおかげで私たちも演奏しやすかった。柔らかい音色を響かせるような奏法などもたくさん学ぶことができまた。朝日関係が緊張してる情勢の中でも、私たちの音楽発展のために朝鮮を訪れ、私たちと一緒に共演してくれたことに心から感謝しています。

2.キム・イルヒャンさん(Ⅱヴァイオリン責任者、女性)
Q、公演を終えた今の心境は。

A、とても興奮しています。芸術家ならだれもが抱く感情だと思います。公演中の雰囲気もとてもよく、井上先生との一体感、客席との一体感も本当に最高だったと思います。

Q、2度目の共演となったが、今回の練習期間で一番思い出に残ったことは。

A、はじめて井上先生とお会いした時は期間が短かったので、音楽的感情など瞬間的に習得することが難しかったのですが、前回の共演の記憶が残っていたので、先生との共感をより速く、たくさんもてたのではないかと思います。また、ベートーヴェンの音楽に対する理解を持てるいい機会にもなりました。

Q、井上先生のユーモアあふれる指導に関してはどうだったか。

A、演奏時、うまく弾けない部分、苦手なパッセージがくると緊張するし、心理的に圧迫感を演奏者は持つもの。しかし、井上先生には厳しい目つきというのがまったくなく、演奏家たちの心情を十分に理解し、心の扉を開いてくれました。「そこは難しい部分ではなく、簡単なもの。だからできるよ」というのを、言葉ではなく表情やジェスチャーなどでわかりやすく伝えてくれました。

Q、ベートーヴェンの交響曲は難しかったか?

A、いざ楽譜を手に取ってみると、思った以上に解釈が難しかったです。技術的な部分でも苦労しました。ですがみんなで力を合わせ、また、交響楽団の若い指揮者たちの指導も受けながらたくさん練習し、最終的には井上先生と詰めていきながら、十分とは言い切れませんが、ある程度の水準で演奏できたのではないかと思っています。

Q、今回の経験を今後どのようにいかしていきたいか。

A、今回の練習過程で、極端に強い奏法の改善、柔らかいフレーズの弾き方を井上先生から学べた。井上先生は、音楽をする喜び、楽しさを一番多く共感できた先生でした。

3.キム・クンジュさん(ソプラノ歌手)
A、公演を終えた今の心境は。

Q、はじめて「第九」を経験しました。いろんな外国の曲を歌ったことがありますが、まさかベートーヴェンのソロを自分がまかされるとは思いませんでした。そのおかげでたくさんのことを習うことが出来ました。

A、女性のソロ歌手たちの水準が高いと好評だったが、どのように準備してきたのか。

Q、技術は高くありません。音程が高く苦労しました。早いアレグロの部分になると呼吸が続かなくて大変でした。ドイツ語の発音を習得するのも難しかったですが、なんせ一生懸命練習しました。練習を重ねるたび「第九」という曲がほんとうにかっこいいと思いました。これからもこのようなチャンスがあれば頑張ってチャレンジしたいと思います。


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ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂
「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

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