■La Folle Journée Le Sacre Russe ラ・フォル・ジュルネ(フランス・ナント) サクル・リュス
2012/02/04(土) 12:30開演[公演番号169]/13:45開演[公演番号172]
会場:Auditorium Pouchkine
スクリャービン:交響曲第5番「プロメテウス―火の詩」Op.60
Andreï Korobeinikov [pf]
Choeur Symphonique de l'Oural
Orchestre Philharmonique de l'Oural
Nanteでスクリアビンを振りました。以前読売の定期でやったときはピアノの形をした大きな紙の吊りもの使用しそこにも光を当てたりピアノ自体が発光しているように見せたりオケのソロに明かりを当てたり欲張ったんですが、今回はフランス人に任せることで音楽に集中できてありがたく、「音楽の時」を楽しめた。 何といっても22分で終わり、それをお客さん入れ替えて2回やるというそれだけのために飛行機で日本から呼ばれて来て今はもう帰る。不思議な感じだ。
こういう曲は多分・・・だけれど・・・みちよしにピタリあっている。相当怪しげ胡散臭い音楽で音に付随する魔力的な感覚がまといつく。
これって人がたまには騙されてみたいと思うような、巧妙な誘惑に似た何かをな内包している。
しかし今年は世界中寒くてここナントもマイナス8度!!僕なんか絶対外に出たくない温度なのにお客さんはいっぱい。その上皆僕より年上のお客さんがほとんど。成熟社会、欧米パワーにタジタジとなったぜい。
10年経つと人間の細胞はかなり変わる。自分の作品も多少客観的に見ることができた。オーケストラのメンバーも20年経つとほとんど変わるが昔マーラーの1番で東フィルとの本番を降りたリベンジをさせてもらったと思う。
今日のあのような演奏ができて本当に神に感謝している。
10年前の自分の曲は書かずに居られなかったものを書いたのでミチヨシそのものだ。
小学校の同級生が聴きに来ていて「ミッキーあんなに全部されけ出していいの?」みたいな正しい感想をくれた。東フィルは愛情をもってよく理解してくれた。当然マーラーに心全てを奪われていた時期の作品なので(新日フィルでのマーラー全曲演奏会)影響も強く指揮者の音楽的環境を恥ずかしげもなく出させて貰った。なかにはHappy birthday to youやバーンスタインのwest side story のkeep cool crazy boysや京都の祇園囃子を断片で隠し、それらに囲まれていた不安な時代の自分の鏡像を書いたのでしたから。
マーラー9番についてあまりたくさん書きません。恐れ多いから。
でもこれだけは書きます。
4楽章を世の中のほとんどの指揮者が厭世的に扱う「生への離別」のテーマなどは今回、私は基本的に肯定的に、神または何かの恩寵へ登り近づく道と捉えて演奏しました。自己の死は自己にとって悲しいものではない・・・悲しいのは人との別れだ。弦楽器でのリズム動機の不安との戦いのテーマでのクライマックスの扱い、また、スコア最終ページのLangsam とauserst langsam の違いのない演奏ばかりで思考停止した馬鹿らしく遅い扱い等、世界中の指揮者も観客も作品の意味を誤解している。マーラーはこのあともまだ作曲も演奏も2年以上続け、大成功も経験しているのだ。彼は心臓病の自分の予測できる死を生きている間に美しく昇天させたかっただけだ。
大変なプログラムでした。春の祭典などの3部作より厳しいでしょう。まず慣れていない・・・品が良くなければならない、研ぎ澄まされてなければならない、勢いがなければならない、失敗は全部バレる。そんな点では僕がいた頃の京都では出来なかったプロができ、お客さんも充分に入ってくださり着いてきてくれた。岡田先生の姿が見えなかったのが気になるが・・・。郷古君(18)の表現力は10年程前やはりストラヴィンスキーのヴァイオリンコンチェルトで東京にデビューした庄司紗矢香に全く負けていないし、パワーでは超えてかもしれない。殊に人とのコミュニケーションを平常心で取っていこうとする感触は、気持ちが良い。時代が変わった。
正直本当に苦労した!!!無理なことになにがなんでも取り組んでやろうという若者の(僕も全てにおいてそうだったからなあ)現実離れしたエネルギーに付き合わされたが、アンカナのメンバーの献身的な指導が(人にもよるが)功を奏したのだろう、なんとか音楽によるゴシック建築の城か教会のようなものを雲の上に建立したと思う。学生は本当に感謝しなければならない。なにせ誰もがはじめての試みというのは演奏という面からは評価のしようもないし、当の作曲家にとってでさえ、20年も演奏されることなく、紙の上に描かれていただけだった作品だ。人は信じたものに届かんとあがいてもがいて死という経験できない隣の友人とこのように戦う。大学という組織もこういうオーケストラという社会の縮図を介しての深い勉強に本気でさらに精神的にも現実的にも後押しすべきだ。
金沢大学金沢工業大学も小さな仲間と固まることなく広がりを持った21世紀を生きて欲しい。
テレビでクラシック、それもオーケストラ音楽がそのまま伝わるかというと・・・・それは無理と言い切る。
【NHK/Eテレ】クラシック音楽館 / N響 第1849回 定期公演
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
今日はさらにいい演奏になる と思うのが人間の原点。でも良い演奏という基準はなんだ?
N響 第1849回 定期公演 Cプログラム
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
武満さんは、作曲家。死んだ後も続く強く存在!そう再確認した一日だった。
新日本フィル #568 ジェイド≪サントリーホール・シリーズ≫
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