<N響 第1849回 定期公演>
大阪フィル首席指揮者を務める井上道義が、38年ぶりにN響定期の指揮台に登場。
交響曲の全曲演奏プロジェクトを行うなど、思い入れの強い作曲家
ショスタコーヴィチの作品を取り上げ、熱演を繰り広げました。
1.ロシアとキルギスの民謡による序曲 作品115(ショスタコーヴィチ)
2.ピアノ協奏曲第1番 ハ短調 作品35(ショスタコーヴィチ)
3.交響曲第12番 ニ短調 作品112「1917年」(ショスタコーヴィチ)
管弦楽:NHK交響楽団
ピアノ:アレクセイ・ヴォロディン
トランペット:菊本和昭
指 揮:井上道義
(2016年11月25日 NHKホール)
テレビでクラシック、それもオーケストラ音楽がそのまま伝わるかというと・・・・それは無理と言い切る。
あのチェリビダケの弟子だからではない。
演奏会で見聞きした一回限りの経験はや感動は、決して塗り替えることはできない。生きる事が時と共にある限り。
しかし最新の高度の技術であろうと何十年前の蓄音機からの音であろうと、そこには現実をも動かす力が
蓄えられていることが、写真、録画録音にはある。時には。
演奏や舞台演技は既にそれそのものがバーチャルリアリティー、仮想現実なのだから、2重に現実
との距離が遠くなる。
それらは現実世界の存在と、人によって創造され、想像されたもの、さらに神とさえ激しく場所を取り合う。
相撲やサッカーやスポーツがやる人だけのものでなく、見る人のものになり、地球の裏側、火星の裏側までを
「経験」したように感じる現代という時代。
戦争は舞台や映画の中で起こる事ではない。僕の両親は現実にその中で生きた。
津波はテレビの中の事ではなく、長崎広島も実際に起こったこと・・・らしい。
あの12番という革命を書き留めようとした男は、すべてが自分の内部で起こったように描き尽くした。
N響の演奏者はみなヒリヒリと痛みを感じ、時代の動きの中での個人の無力を感じ、また革命にこぞって参加した
自分を英雄視し、すぐに恥じ、バーチャルな革命が他人との間でなく自分の内部で突然起こっていることを知り
それを人々に聞いてもらいたいという欲望をもって演奏した・・・・・と僕は勝手に思っている。
素晴しいピアニスト!全力で身を挺すトランペット、トロンボーン、歌い上げるファゴット、
勢力を鼓舞するオーボエ、吹雪と独裁者と戦う弦楽器族。皆の表情があのコンサートの過ぎ行く時間から
切り取られ、あからさまになる。それらが捉えられ消えにくくなった、素晴らしい映像だと・・・・
ちょっとは思える部分があった、と感じすぐにそれを・・・・恥じた。
70歳にいつの間にかなっていて、皺あるし何だか痩せ気味(実際は一番太っているときマイナス5キロ)だし、
見るに耐えない。 38年前を思い出した。
テレビでクラシック、それもオーケストラ音楽がそのまま伝わるかというと・・・・それは無理と言い切る。
【NHK/Eテレ】クラシック音楽館 / N響 第1849回 定期公演
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
今日はさらにいい演奏になる と思うのが人間の原点。でも良い演奏という基準はなんだ?
N響 第1849回 定期公演 Cプログラム
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
武満さんは、作曲家。死んだ後も続く強く存在!そう再確認した一日だった。
新日本フィル #568 ジェイド≪サントリーホール・シリーズ≫
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