全国共同制作プロジェクト(全4幕・字幕付 原語&一部日本語上演)
指揮・総監督 : 井上道義
演出 : 野田秀樹
副指揮 : 佐藤正浩
アルマヴィーヴァ伯爵 : ナターレ・デ・カロリス
伯爵夫人 : テオドラ・ゲオルギュー
スザ女(スザンナ) : 小林沙羅
フィガ郎(フィガロ) : 大山大輔
ケルビーノ : マルテン・エンゲルチェズ
マルチェ里奈(マルチェリーナ) : 森山京子
バルト郎(ドン・バルトロ) : 森雅史(5・6月公演)、妻屋秀和(10・11月公演)
走り男(バジリオ) : 牧川修一
狂っちゃ男(クルツィオ) : 三浦大喜
バルバ里奈(バルバリーナ) : コロン・えりか
庭師アントニ男(アントニオ) : 廣川三憲
新国立劇場合唱団
金沢フィガロ・クワイヤー/オーケストラ・アンサンブル金沢(5月石川公演)
フェスティバルホール フィガロ クワイア/オーケストラ・アンサンブル金沢(5月大阪公演)
兵庫芸術文化センター管弦楽団(6月6,7日兵庫、10日香川公演)
東京交響楽団(6月17日神奈川公演)
読売日本交響楽団(10月24,25日東京公演)
山形オペラ協会合唱団/山形交響楽団(10月29日山形、11月1日宮城公演)
宮崎県立芸術劇場コーラスアンサンブル/九州交響楽団(11月8日宮崎公演)
声楽アンサンブル :
佐藤泰子、宮田早苗、西本会里、増田 弓、新後閑大介、平本英一、千葉裕一、東 玄彦
演劇アンサンブル :
河内大和(5・6月公演)、川原田 樹、菊沢将憲、近藤彩香、佐々木富貴子
佐藤悠玄(10・11月公演)、下司尚実、永田恵実、野口卓磨
チェンバロ、コレペティトゥール : 服部容子
宮崎公演の前に宮城公演とあるのでまるでミスプリントと思える運命のいたずら。なんと象徴的なことか。
いま僕は時々見る固定された同じ夢で目が覚めた、それは、一度も行ったことがない美しい別荘、または住み家だった?一軒家の夢。多少傾斜した豊かな林の中の小川のほとりで時には色彩豊かに、時には今朝のように黒沢明の羅生門のようにモノクロな廃墟な姿で現れる。さっき僕は「ありがとう、ありがとう!みわこちゃん!と大昔の恋人の名前を泣き叫びながら、廃墟になった家の巨大な材木を整理しようとしていた。
野田版フィガロの結婚のフィナーレで伯爵夫人の潜在意識が鉄砲のに手をかけ、危なくすべてが許され大円団を迎える喜劇に水が差される場面が付け加えられている。野田さんは「フィガロの結婚=てんやわんやの日=ラフォルジュルネ」の終わりに、お客さんに「あれは何なの?事故なの?殺したかったの?」というはっきりしない疑問を持たせたい、と同時に≪人はそう簡単に人を許さないだろう!≫という彼の考えをあそこに刻印したかったという。【だからこそ井上はキリスト教の中心には「罪の許し」があると思うが】
伯爵夫人のテオドーラゲオルギュがそれを表現しきれているかと言うと時には疑問だが、あの場面、昨日の宮城県の名取市民会館では僕一人、心底から恐ろしいと感じた。
あの日大地震が起きなければ多くの人の命は奪われなかったし、さらに多くの人々の人生は軌道をずらさずに済んだかもと。喜劇と悲劇のはざまには何があるのだろう。
巷ではハロウィーンの仮装した人々が街を埋め尽くした同じ日に、我々は真剣に化粧し、衣装を着て、時代を超えて、モーツアルトの世界と毎日のように命を賭けて対話し続けている。主役の外国人3人ははこのため4か月間もホテル暮らしで時間を芸術に捧げ続けている。
現実のアマデウスだって筆を滑らせてバルバリーナの短調でほかの部分から強い違和感を感じさせる(しかし最も美しい)場面を若い女性の歌手に懇願されてはめ込んでいる、のだ。野田さんはそこに強い意味を持たせて素晴らしい演出を施した。ほとんどの演出ではあそこは幼稚に扱われている。
喜劇と悲劇の間はたった一発の銃声で変わる。現実にサラエボでは一発の銃声が第一次世界大戦の引き金にさえなった。
そのバルバリーナ役のエリカコロン、デ、石川(本名)さんは狭く作られた山形テルサの舞台では、野田さんが閃いて挿入した場面を忘れてすっぽかした、しかし出ていたらきっと舞台からコロンで落ちてチェロを潰し、自分も顔に大怪我をするという想定外の事故にあったかもしれない。神のみぞ知る・・・・・・。
多くの野田さんとのせめぎ合いでフィナーレの鉄砲の一撃はは一番のかなめであった。
僕が演出したらどうしただろうか?
①鉄砲の音の代わりにシャンペンの栓が抜かれる音をだす(それこそ気が抜けて終わる)
②鉄砲の音の後、モーツアルトが飛び出してきて休止符を書き加える(歴史に「もし」はない。不可能だ。そんな役目の役者がやったらそれこそ茶番だ)
③鉄砲の音と同時に伯爵が苦しみ悶える(ドンジョバンニの始めになるか、VERDIの運命の力の始めになるだけで喜劇ではなくなる。実は始め野田サンはこうしたかった)
④鉄砲の音の衝撃と同時に伯爵が苦しみもだえる真似をして皆を笑わす・・・喜劇でなく笑劇になる。
⑤鉄砲の音と同時に照明が変わり、世界がモノクロ色になり、すべてが廃墟となって凍り付くように死に絶える。(これでは僕の朝の夢そのものであって野田さんに演出をお願いしなければよい)
❻ろくでもない事を書くのはもうやめる。でも僕が咽頭癌から生還し、このツアーを振りおおせられるのも、医療の進んだ現代と言う時代に生まれたからだ。ちょっと転べばフィガロの計画は台無しで、全て無かったかもしれない。野田さんだって片目でウインクできなかったに違いない。ふふふ。
テレビでクラシック、それもオーケストラ音楽がそのまま伝わるかというと・・・・それは無理と言い切る。
【NHK/Eテレ】クラシック音楽館 / N響 第1849回 定期公演
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
今日はさらにいい演奏になる と思うのが人間の原点。でも良い演奏という基準はなんだ?
N響 第1849回 定期公演 Cプログラム
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
武満さんは、作曲家。死んだ後も続く強く存在!そう再確認した一日だった。
新日本フィル #568 ジェイド≪サントリーホール・シリーズ≫
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