アールトネン : 交響曲第2番「HIROSHIMA」
ブルックナー : 交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」
大阪フィルハーモニー交響楽団
西ノ宮でのブルックナーシリーズも3回目になった。大フィルは健闘している!。そりゃそうだ、このホールはかなりのクオリティーでブルックナーに向いている。ベートーベンやブルックナーまたはワグナーショスタコーヴィッチなどはお客さんに襟を正させる何かを持っている作品が多い。その響きや内容を演奏するとき、祝祭的な感触が強いワインヤード型は、僕にはどうもふさわしく無く感じる。考え過ぎだろうか?
今回は4番であったがこれは長い。ショスタコの7番と同じぐらいの長さがあるのだから驚く。
実は19から21歳の間の桐朋学園で斎藤秀雄先生の指揮の下、僕は1年がかりでこの作品のコントラバスを弾いた覚えがある。その練習場は401号室という演奏者だけでギュウギュウいっぱいな。良いにはマイナス1秒ぐらい?のひどい環境!そこで1年やったからすっかりブルックナー4番は嫌いになった。なにがロマンティックだかわからないベトベトした男の腐ったような作曲家だと感じてしまった。これは今考えると斎藤秀雄先生のオーラのマイナス面と我々生徒の無知な一本気が醸し出す、なんだか変なチーズのような結果だったと思う。ずっと後になってこの作品と相対してきたが、そこには男の持つ女の部分...女のような男の部分が猛烈にはっきりと芸術となって刻印されていると思う。
これを現在の女性中心(特に弦楽器)の大フィルと朝比奈時代またはシューリヒトウィーンフィル、あたりの男ばかりだったオーケストラの時代環境のオケとではきっと空気が違うような気がするとは思う。
しかしこれを男女差別と取ってもらいたくない。
女の中にこそ男がいるのでは?
どうも本当は女の方が男が持つという「強く、一本気で、切れが良い」みたいな部分を隠し持ち、男の方が女が持つと思われている「庇護されねばならい弱さがあり、優柔不断で、集中力がない」性格を持っているような気がしてならない。
フィンランドの知られていない作曲家、エルトネンの「広島」は日本だからこそ演奏機会がもたらされた作品です。
僕は、この作品のスコアを見てみたときは、咽頭がんの具合が最悪であったがポポロ劇場の同い年で旧知のロマンチストの作田忠司さんに持ち込まれた手前、何とか人に感動してもらえるところまでもっていきたいという欲望を感じたのはなぜだったんだろう。欠点だらけの作品であったので、カットもしたし、表情記号もつけまくったし、テンポも書いてあるものに従わない部分も多かった。皆さんどう感じましたか?
テレビでクラシック、それもオーケストラ音楽がそのまま伝わるかというと・・・・それは無理と言い切る。
【NHK/Eテレ】クラシック音楽館 / N響 第1849回 定期公演
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
今日はさらにいい演奏になる と思うのが人間の原点。でも良い演奏という基準はなんだ?
N響 第1849回 定期公演 Cプログラム
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
武満さんは、作曲家。死んだ後も続く強く存在!そう再確認した一日だった。
新日本フィル #568 ジェイド≪サントリーホール・シリーズ≫
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