サントリーホール30周年記念参加公演
武満徹 : ノスタルジア―アンドレイ・タルコフスキーの追憶に―
シューマン : チェロ協奏曲 イ短調 Op.129 / マリオ・ブルネロ[Vc]
ベートーヴェン : 交響曲 第3番 変ホ長調「英雄」Op.55
オーケストラ・アンサンブル金沢
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◆毎日新聞:2016年4月5日の東京夕刊に批評が掲載されました
http://mainichi.jp/articles/20160405/dde/018/040/018000c
アンサンブル金沢・東京公演 チェロの巨匠、朗々と=評・大木正純
オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)恒例の東京公演が、音楽監督・井上道義の指揮、チェロの巨匠マリオ・ブルネロの客演で行われた(3月22日、サントリーホール)。プログラムは武満徹「ノスタルジア」、シューマンのチェロ協奏曲、後半にベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」というもの。
映像の詩人と呼ばれた映画監督、アンドレイ・タルコフスキーの死を悼んで作曲された「ノスタルジア」は、邦人作品を大切にしてきたOEKには身近なレパートリーだろう。この純武満風小品が、今回もコンサートのまたとない導入となる。陶酔的なまでに美しい弦楽合奏の、その空間を縫うように浮遊するコンサートマスター、アビゲイル・ヤングのソロ・ヴァイオリンが、響きに痛切な悲哀の色を刻み込んでいった。
次いでブルネロが登場。まさにいま絶頂期、彼を目当てに集まった聴衆も少なくなかったろう。シューマンは名作だが、コンサートの現場ではソロがとかくオーケストラに埋没しがちな難曲でもある。そこでものを言うのが、OEKサイズすなわち小編成オーケストラで演奏するバランス上のメリットだ。実際、ブルネロのチェロはつややかな音で朗々と鳴り響き、作曲家がこの楽器に託した濃厚なロマンを高らかに歌い上げた。ステージに、いつにない大輪の花が咲く。しなやかなカンタービレに満ち満ちた緩徐部分(第2楽章)は、中でも絶品だった。
一方、雄大な威容を誇る「英雄」交響曲では、小編成は逆に不利に働く危険性が高い。だが井上にしてみれば、むろんそれは織り込み済み。小回りの利くオーケストラをきびきびとドライブして、小気味よい筋肉質の音楽に仕立て上げ、革命的記念碑とされるこの破天荒な交響曲から、もう一度、古典的美感を際立たせてみせた。しかも彼の気合のこもったリードに鼓舞されて、熱い血が全曲を巡る。そこが井上らしい。(音楽評論家 大木正純)
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チケット: S6,000 A5,000 B3,000 C2,000
演奏会お問い合わせ先: カジモト・イープラス TEL: 0570-06-9960
時と場所とサイズと重さ・・・・!!
東京定期という名では30数回目の公演で、OEKとしてはサイズが大きすぎるサントリーホールでのコンサート。
お客さんの入りもお天気が良かったせいか良い方で、ソロコンサートミストレス、
アビゲイルのソロによる武満のノスタルジアは、武満さん家族に言わせると、初めて色っぽく聞こえたとのこと。
武満さんは音楽に強いエロスを感じていた人だからこれは最大級の賛辞と受け止めた。
僕にとっては最大限嬉しい音楽の聴き方を持っている家族と発見。
マリオ・ブルネロのシューマンは練習では考えが判らない感じで皆引っ張りまわされた感があったが、
金沢でのゲネプロあたりから方向性が定まり、オケの大きさもちょうどよいのが表目に出て
(裏目の逆に表目って言葉あるかしらん?)昨年のミドリとのシューマンに似たねちねち感たっぷりの感情と
シューマンらしい音色で満たされた。
これは金沢でもサントリーでも同様の結果で北イタリア人ブルネロの暗い魅力が良く表出された。
彼ももう中年、サイズも増した。以前、若いスマートな体で来たときはOEKのある女性は
本番中に鼻血が出たというくらいレディキーラーだったのだ。
そうか、俺ももうそういう面はとっくにないのかも・・・・・。
エロイカは金沢でうまくいかなかったところが、サントリーでは血となり肉となって、全て良い方向の結果が出た。
音楽的には僕にはあれ以上出来ません。楽員も持てる力を積極的に全部出した。
ベートーベンのスフォルツアンドは余すところなく意味がある表現になっていました。
もっともこの初演時のオケサイズ(大体)でのエロイカは2100席のサントリーホール
(初演時代はホールは小さかった)では座る場所によってかなり響きに違いを感じると思われる。
並び方などは僕の考えです。コントラバスは独立性を表現し正面に並び、バロックティンパニーでやりました。
このブログを見られた方はぜひいろいろ意見を書いていただければ今後の励みになりますからよろしく。
僕は何でもかんでもこのサイズでやるようなバカなことはしませんが、エロイカはこれが良いと思わせる努力をしたつもり。
このコンサートを支えてくれているレンゴーさん!皆からの愛情を受けて欲しい。
僕の今体重は70キロ。5キロ戻った。
テレビでクラシック、それもオーケストラ音楽がそのまま伝わるかというと・・・・それは無理と言い切る。
【NHK/Eテレ】クラシック音楽館 / N響 第1849回 定期公演
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
今日はさらにいい演奏になる と思うのが人間の原点。でも良い演奏という基準はなんだ?
N響 第1849回 定期公演 Cプログラム
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
武満さんは、作曲家。死んだ後も続く強く存在!そう再確認した一日だった。
新日本フィル #568 ジェイド≪サントリーホール・シリーズ≫
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