ブルックナー : 交響曲 第8番 ハ短調(1890年稿 ノヴァーク版)
NHK交響楽団
公演フライヤー[PDF]
チケット: 全席指定 S席8,000円/A席7,000円/B席5,000円
演奏会お問い合わせ先: 鎌倉芸術館チケットセンター TEL:0120-1192-40
終わった。5年前に「いざ鎌倉への道」と云ういささか陳腐な冠をつけて始めたブルックナーの名曲1番4番7番8番9番の≪道キホーテ的≫チクルスが今日8番の確信を得た演奏で終わることが出来た。
演奏と言う行為は一体何なんだろう?
「鎌倉芸術館では今迄聞いたこともない拍手とブラボーの声でした」と館長さんに言われ、拍手だけでの感触はもっと大きく爆発的なそれを知っているが今日本当に「いい感じの拍手」を感じた事は嬉しい。鎌倉はこうだったのね。
でもそのような外からの表現だけでなく、今日の演奏は間違いなく素晴らしいものでN響はこの間のベルリンシュターツカペレを超えたし僕は師匠のチェリビダッケのミュンヘンや日本初演を聞いたクーべリック、日本のオーケストラ初演のギュンターヴァント(これは40年前練習からずっと聞かせてもらった)のさらに上に飛翔したと言いたい。(こういう比較で音楽を語ってはいけない...でも一生に何回かは許して貰う。!)人に歴史ありなんです。
、N響は今まで多くの名ブルックナー指揮者を経験している。そんな「伝統」とかいうものが、どのように常に若く入れ替わるメンバーに引き継がれているか、時には疑問をもって見聞きしていたN響・・・・今日それは、間違いなく清新な状態で受け継がれているのを目の当たりにしたのだ。
ゲネプロのあと、食事に行く時間を削って多くの首席奏者がチームと一緒に、喧々諤々、問題を解決するため集まっているのを舞台袖から垣間見た(聴いた)のだ。
そこに誰もが上から目線でものを言うのではなく、問題を自分のものとして、今日という日を少しでも高く輝かせようという意欲が横溢していた。合奏の喜びとは、帰ってこないこの一瞬を、少しでも充実させよう、逃げそうな今を捕まえようと、あのように身を挺して勝ち取ろうとする態度の中にある。
ブルックナーはそういうことを引き出させる材料を書いてくれている。何という構成力。これこそロマン。男の夢見る雲の上の大きな城。
この8番という作品でブルックナーは4楽章のフィナーレで、まず一楽章のテーマを凱旋将軍のように一瞬、顔を出させる・・・・しかし彼はそこで「昔はよかった!」とでもいうようなありきたりな終わり方はさせず、2楽章、3楽章、4楽章、のテーマも共に。初めは美しかった、あの頃も、そしてあの時もと並列させて人生を肯定しているような終わり方を見せてくれる。
5年間、1番のややこしい音型と弦楽器の皆さんが戦った時も、7番で文字通り"大船"に乗った気になった時も、4番で小曾根さんとモーツアルトが居た時も、70歳を超えても美しい前橋さんがいて、俺が死にそうだった9番の時もみんな素晴らしいそれぞれの「時」だった。
鎌倉で毎週14歳だった僕のピアノを叩き直してくれた山岡優子先生。バレエ大好きな僕は横目で見ながら歩いた朽ち始めていた日本バレエの始祖パブロヴァの七里ガ浜のスタジオ。そこで若い頃は何度も練習を覗かせてもらっていたこのオケとの、このような音楽の確信ある高い結果に気をよくして、いまや見てもドン・キホーテの年の僕は、60年前も今も危ない橋を渡りながらもう少し生きるつもりだ。よろしくね。
テレビでクラシック、それもオーケストラ音楽がそのまま伝わるかというと・・・・それは無理と言い切る。
【NHK/Eテレ】クラシック音楽館 / N響 第1849回 定期公演
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