ラフマニノフ : ヴォカリーズ
ラフマニノフ : ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 Op.18/小山実稚恵[Pf]
チャイコフスキー : 交響曲 第4番 へ短調 Op.36
NHK交響楽団
フライヤーリンク
チケット: S:8,000円 A:6,000円 B:4,000円 Bユース:1,000円
演奏会お問い合わせ先: 公益財団法人岡山シンフォニーホール 文化事業部 TEL:086-234-2001
「N響」というイメージの中には、我が国の音楽が好きな人、そうでない人にも、ある一定の形がある(あった)ようだ。
ステータス、燕尾服集団、上下関係の強い組織、また、匠の人々の集まり、
学校の先生達の集団、肩書にこだわりある人達、有名指揮者の大写しテレビ放映等々に代表される、
いわゆるエスタブリッシュメント、のイメージ。
音楽家仲間では長い間、「上手いけれど何故かつまらない音楽」の代名詞だったと言っても否定できないだろう。
それはこの国の西洋クラシック音楽の受容史そのものの問題がN響に現れていたのだと思われる。
多くの民間オーケストラメンバーにとってはいろいろな意味で羨望の的でありながら、音楽的には
世界に対してこれといった個性を打ち立てられない日本のオーケストラの代表でもあったのではないか。
今日、この4日間、演奏を共にしたあと、また2年前の僕の咽頭癌からの復帰演奏会になったブルックナーの9番
を含む鎌倉での経験での「厳しくも幸福な時」を再考してみるとどうも・・・・「ぜ~~~んぶリセット!」
するべきなのだと強く感じる。
思い返せば、N響のドイツオーストリアのいわゆるクラシック音楽の本流の「正しい?」演奏への「一徹?」な
姿勢に対して、多くのオーケストラがその逆手をとる方法で「面白い!?」プログラムを作った時代も、
もう随分過去のこと。
突き詰めれば、本流の源のNHK自体が「皆様の・・・」という偽の善意を標榜するだけでは、その存在の意義
そのものを表現できなくなっているからかもしれない。善悪、正誤の指標とする、皆さま=民意、というものは、
どんなに掴みどころのないもので、特に過半数での決定等は間違いの起こりやすいセンチメントの
結果であることは、最近の「大英帝国」のEU離脱問題を持ち出すまでもないだろう。
民主主義は他の制度より少しまし!程度であることは今や皆が知っている。
勿論、芸術に勝ち負けはなく、正誤も測りがたい。
最近時折見かけるスタンディングオーベーションも、その拍手が何に向かっているのかは
実は測りがたい事象で、その主張への同意か、その人の魅力への好意か、努力への賛辞か、
単に参加している自分へのナルシスティックな拍手か...吟味しがたい。
ではこの際、道義はN響との最近の経験はいったい何をもって「よかった」と言い切れるのか答えを
見つけてみたい。
まず、今回、作品と指揮者の相性が良く、シンフォニー等も経験の積み重ねに恵まれ、
コンチェルトの小山実稚恵さんも、楽器に恵まれ、ストレスなく作曲家の持つ
ロシア的個性に肉薄した事。重ねて、聞くところによるとスタッフの今回のコンサートにかける
努力が、常日ごろに増してあり、裏方全体からも強い一体感があった事。
お客さんが本当にいっぱいであり(益田では豪雨で遠方からのお客さんの足が奪われたが)
岡山、岩国、益田と、ホールの響きが相当良かった事。
そのためか、上記の古い甲冑をかなぐり捨てた現在の脂の乗った楽団全員の表現力の
激しさと、精緻な心使いが、湿気を含んだ空気に負けずに、素直に
大きな城のように打ち立てられた感があったのだという事。
なんだかんだと書いたけれど、言うことないほど「とてもよい音楽会」だった。
誉めるというのは貶すよりも難しい。もうやめた!
以上です。
テレビでクラシック、それもオーケストラ音楽がそのまま伝わるかというと・・・・それは無理と言い切る。
【NHK/Eテレ】クラシック音楽館 / N響 第1849回 定期公演
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
今日はさらにいい演奏になる と思うのが人間の原点。でも良い演奏という基準はなんだ?
N響 第1849回 定期公演 Cプログラム
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
武満さんは、作曲家。死んだ後も続く強く存在!そう再確認した一日だった。
新日本フィル #568 ジェイド≪サントリーホール・シリーズ≫
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