第174回 NTT東日本 N響コンサート

2017.11.01
東京オペラシティ コンサートホール
午後 7時開演(午後 6時30分開場)

チャイコフスキー : 歌劇「エフゲーニ・オネーギン」―「ポロネーズ」
チャイコフスキー : ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35/服部百音[Vn]
サン=サーンス : 交響曲 第3番 ハ短調 Op.78

チケット: S席: ¥5,000 A席: ¥4,000 B席: ¥3,000
東京オペラシティチケットセンター TEL:03-5353-9999
演奏会お問い合わせ先: NHKプロモーション TEL:03-5790-6423

【道義より】

素晴しい経験だった。武満メモリアルというこの曲の理想の音響の中、
サンサーンス3番!
夢のような結果だった。
長い間、この作品はブラームスの第一番シンフォニー、
ショスタコーヴィッチの第五番シンフォニー
〈多少シベリウスの二番もその中に入るが〉
と並んで嫌いな作品であったことが長かった。

理由は?!予定調和!

最後に皆の納得いく歓喜で解決されるべく知られた作品を、そこを狙って
演奏するという演奏のバカらしさ、お葬式ではどんな人でも褒められる
のに似て、クラシック音楽の演奏とはこんなものではないはず!と信じるからだ。
ブラームスは今もそう感じていて(何度か勧められて指揮はしたが)やらない
様にしているが、ショスタコと、このオルガンコンチェルトは単に、
演奏アプローチが世界中、間違っていると感じていて、タコはだいぶ前に、
このサンサーンスはこの日やっと、理想の形になった!!

オルガンだぞ~~凄いぞ~~「どこでもドア」を開けたらカミさんが天から
見ているぞ~~俺たちもデカい音で頑張るぞ~~みんな上手いだろ~~!!
一楽章も合わせるのムズカシ~~ゾ~~、皆コンマスについてイケ~~
400メートル競走ダ~!息切れしてもガンガン行ケ~~
第二主題なんかそのまんまヒガシダ~~違ったすーだら節ダ~

第2部の頭はスケルッツオ音型なのに突進せよ!逆三拍子に負けずに、ガンガン
神風吹かせろ~そうすれば合うから~~悪銭トaccent~~!
最後は戦艦大和(巨大機械神オルガン様)が助けてくれる~~
(失礼...道義流行きすぎました・・・)

みたいな演奏しか聞いたことがなかった

が、N響そして35年前ウィーンで知り合った今回のゲストコンマス、
ライナーキュッヘルさんの偶然の新鮮な共演も全てを良い方に運んでくれた。
勿論甲斐さん、茂木さん、伊藤さん、宇賀神さん、の素晴らしいフレンチな音色、
フレンチホルンの今井さん、夜も寝ない努力のトランペット菊本君、
名前が覚えきれていないし書くと問題だから書かないが、弦楽器群を盛り上げてくれる
滑らかな動きのある奏者に道義はホレた。
宗教的な至福と恩寵に満たされた演奏が出来た。
アンコールを決めるのに出口の見えない徘徊をしていたが本番3日前にやっと
出口が・・・。これも良かったなあ。フォーレのパヴァーヌ。

服部百音さん、肝がすわっていて、ちいさいのに花があって、みな脱帽!
これからもね!アンコールのイザイ一級品だった。
ああ皆さん!お母さんは・・・現実は優しい人よ。


井上は終わった次の日、大菩薩峠にハイキングに行った。元気です。



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「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

Schedule

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「僕の人生、音楽だけではないが、正面から指揮をやってきたらこれほどの発見があったことに驚いている!」

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