洗足学園音楽大学 レパートリーオーケストラ演奏会

2018.07.16
洗足学園 前田ホール
午後 4時開演(午後 3時30分開場)

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P.I.チャイコフスキー : エフゲニー・オネーギンより「ポロネーズ」
井上道義 : メモリーコンクリート
サン=サーンス : 交響曲第3番「オルガン付き」

洗足学園音楽大学 レパートリーオーケストラ

チケット: 一般1,000円
演奏会お問い合わせ先: 洗足学園音楽大学 TEL 044-856-2713 平日10:00-17:00

【道義より】

いろんな意味で関わった人みんなに刺激的なコンサートとなった。
もちろん私自身にも。折を見て書きますが今日は寝る。暑い2018年の「うみの日」だった。
三日たった!折を見たので書く。
チャイコフスキーのポロネーズはコンサートのオープニングには
聴くのも気持ち良い作品。
中間部の年寄りのダンスは僕がいたから大丈夫。
それを囲う部分で若者達がポーランドのお国ぶりを表現するダンスは最初の練習の時、
道義は踊ったり、皆に立って演奏してもらったりしたがその甲斐があった!

2曲目は学長として前田健一郎氏が当初反対した、名のない3流演奏家の自己中心的
私小説風作品。
実は今回の指揮者が無理にでもやろうとしただけある、少なくともやる方にとっては
大変面白い作品。
使い方を誤り喉のイカレタ老指揮者は14年も前の旧作を今作られたように指揮して、
「指揮者のカデンツア」では、学校の練習場、シルバーマウンテンに何故か・・・・
(学長の話では前学長の趣味だそうだ)沢山夜も昼も住み着いているペンギン人形が
指揮者のパロディーとして登場した。
タップ靴を履いたハゲ指揮者は、作曲家がこの作品の基となった事件の起こった
若い指揮者時代の時と舞台上の現在とが判別出来なくなり、IN NO WAY はカツラをかぶり
魅力的なヴィオラ奏者にダンスを申し込み、振られ、絶望し、サンタクロースを導くがごとく
トナカイの着ぐるみを着た小倉マネージャーの持って来てくれたバケツの水に
足を突っ込み、二兎を追うが如くの踊り子人生から、足を洗ったのだった・・・・・・。
おお!洗足学園音楽大学、栄えあれや!
有り得ないような建物を作り続ける点で、この作品とどこか通じているではないか。
後半は名曲、サンサーンスのオルガンシンフォニー。
井上自身は極力、ラテン風な音の出し方を追求し、世界常識的に殆どが間違った方向で
演奏されている「予定調和風、大きいことは良いことだ作品」という演奏法に対して
強く竿を刺したつもりだ。
ひとえに宗教がまだ生活の周りに強く存在した、この作曲家の時代と環境を思い、
神への愛と帰依を目指して「神への捧げもの」を奉納した...つもりだ。
・・・・しかし・・・・
中間部では演奏中、まるでカルメル会修道院にいるような錯覚を感じ、オーケストラの
未来を予見したのはオーケストラが殆ど男性だけであった時代の生き残り指揮者の妄想で
あったのだろうか?
オーケストラは男に嫌われたのか?
練習中、学生達を強く助けて良い方向に導いてださった先生たちにお礼します!
ありがとう!


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