日本フィル 第374回横浜定期演奏会<秋季>

2022.01.08
神奈川県民ホール
午後 5時開演(午後 4時開場)

2022-01-08.jpg

~ミチヨシ・ワルツセレクション!~ 魅惑のニューイヤー・コンサート

モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》

<ニューイヤー道義ワルツ・セレクション>
ハチャトリアン:バレエ音楽《仮面舞踏会》より ワルツ
チャイコフスキー:バレエ音楽《白鳥の湖》よりワルツ
池辺晋一郎:ワルツと語ろう(井上道義委嘱作品
チャイコフスキー:交響曲第6番《悲愴》より 第2楽章ワルツ
J.シュトラウスII世:春の声(管弦楽版)

日本フィルハーモニー交響楽団

チケット: 【1回券】 S¥8,000 A¥6,500 B¥6,000 C¥5,000 P¥4,000 Ys(25歳以下)¥1,500

【道義より】

紅葉坂の県立音楽堂はもとより、この県民ホールも多分20年ぐらい演奏をして
いなかったかも。
交通の便がちょいとずれて残念だがこの大型の多目的ホールで、何とか
前半、新年らしくジュピターシンフォニーの神髄を届けるにはどうしたもんかと、
四転八倒・・・・何せ「大きいことは良いコトだ」の時代のもの。
出来たころはホワイエから見える海の向こう側には何もなかった!今は向こう側の
土地もあり、よく見れば高速や橋さえ見える。
そう。。近くのシルクセンタービル周辺はは、その昔の日本の輸出品の中心であった
絹糸の文化の集積地だった時代があったし、すぐ横は大桟橋があり、総ての外国
航路の大型船はここが起点だった歴史がある。
僕の子供のころGHQに接収された港は自由に入れない場所でもあった記憶が鮮明だ。
流石に僕自身は客船で外国に渡航した世代ではないが。

今や香港がhongkongではなくなりつつある時代だからノスタルジアに甘く浸る気は
ないが、横浜のあの周辺はみなとみらい周辺とは何かが違う。

音楽に戻ろう。モーツアルトもどんどんと遠くなっていくのだろうか?
いや明快に書かれたあの天才の楽譜から我々は、高くなるだけの建物ではない、
大きくなることばかりではない人生の幸福を身近に見つけなくては。
今回、照明を絞り、編成を絞り、30蜜40蜜を目指して練習をした。誰もコロンだり
しなかった。
勿論風邪は万病のもとだ。一番先に尾身コロンで転びそうなのは75歳、免疫力も
落ちた道義だろう。そうマスク大好きそう。懐疑は踊る・・
ワルツの幕開けはマスカラード=仮面舞踏会から。
そして愛する理想の鳥と自死に向かう王子の話、白鳥湖のワルツ。
そして3蜜とか最近の問題でなく、国中から踊る祭りや祀りを葬り去ろうとして、
一二の三でみんなでワルツどころか、人と抱き合って踊るなんて鹿鳴館時代から
全く変化のないこの国での人と人の分断事情に業を煮やし、あの池辺さんに
昨年委嘱したワルツと続けた。

明らかになったのは、あれだけ映画音楽、演劇用音楽を書いてきた池辺さんに
おいても、音楽は踊りから分断され、生で目の前で生身の人間が目と肌と耳で
{体験}出来るものでなくなってきてしまったこと。
もう既に・・・・海は泳ぐところではなくなり、旅は危険のないただの
確認行為になり、人生も死ぬことを恐れるだけになってきていたようだ。

冷静になってくれないか?
クラシック音楽はチークダンスまで推奨していない。乱痴気騒ぎ、ワルプルギスの夜
みたいな表現は常にそこから引き戻すためにしか表現されないのがこの世界だ。
握手して嫌だったら手を洗えばよい。踊ったら汗をかく、スポーツで争えば怪我もする。
それがいやだからしない?生きていたら誰でも死ぬものだ。生きることは傷つくこと。
「春の声」を聴いたらいつか夏も来て飽きも来てふーあーゆーになるのだ。
「みなとみらい」だった未来も建て替えもする。終わりがある。
人生は輪舞だった。


91VgvCQM9tL._AC_SX679_.jpg

ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂
「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

Schedule

降福からの道 欲張り指揮者のエッセイ集
「僕の人生、音楽だけではないが、正面から指揮をやってきたらこれほどの発見があったことに驚いている!」

91VgvCQM9tL._AC_SX679_.jpg

ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂

「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

71y585U50+L._SL1417_.jpg

ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番 「レニングラード」

大阪フィルハーモニー交響楽団

OVCL00627.jpg

ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」

大阪フィルハーモニー交響楽団

ovcl_00563_h1_l.jpg

チャイコフスキー:交響曲第4番
ショスタコーヴィチ:ロシアとキルギスの主題による序曲

大阪フィルハーモニー交響楽団