軽井沢町町制施行100周年記念【軽井沢大賀ホール 2023春の音楽祭】井上道義指揮 オーケストラ・アンサンブル金沢　仲道郁代のピアノとともに

今日は軽井沢大賀ホールも時を経て、町の重要な施設として認知されたな、と
感じた経験でした。町長さんの土屋さんも大賀緑さんもいらした。
いわゆる「外国人→よそ者」の避暑地としての軽井沢と、古くからの住人の軽井沢の
両方にとっての「出会いの場＝現代の祭りの場、としてのコンサートホール」が
機能し始めたと。
私は本当の別荘生活とは、それぞれのいつもの家族なり、友人関係の都会から離れ、
突き詰めれば、別の生活をすることで古典的な軽井沢風な別荘生活・・・
（ゴルフやテニスでの互いの付き合いなどの、都会生活の延長ではなく）、
例えば都会ではできない動物や植物との交流や、水泳、写生、乗馬、野山散歩、
又は地元の食材開発や、日々の作業文化への参加等をきっかけとする、地元住人との
交流・・・をすることだと思うのです。違いますか？
でも、自分の経験から言っても、それはなかなか難しい。
日本の田舎の持つ閉鎖性、善意から？の過度のプライバシーへの侵害などで、
どうしても互いを良い意味で「うまく利用できず」、そっぽを向いてかかわりを
持てないのが現実だった。
やれ、どこぞの大使や、有名人が、避暑生活をしても、名のある人設計の何かを建てても、
本を書いたり、作曲したり、大手資本がホテルやゴルフ場をつくっても、一皮むけば、
我が国？の西欧音楽、西欧絵画、演劇等の「自分化」の状況と同じで、外形のみが受容
されてきたと思えるがいかがなものか？

もちろん、日本という土地は意外と古くから先進文化を持った島であったこととか、
本格的な西欧による植民地化を免れた国であった歴史があり、そんな事は僕なんか
がこのように書かずとも自明の状況だ。
その結果、外国で成功しないと価値を自信をもって認めないかと思えば、逆に外国で
成功した人を村八分扱いしたり、面倒なこと。

そう！大賀典雄さんがバリトン歌手としての才能よりソニーの社長としての手腕に自分の
人生を懸け、置き土産として多大な資産を寄付し、始めは軽いざわざわの地元に
多少迷惑がられたこの五角形のホールでの、ファザコンモーツアルトのオドロオドロしい
地獄落ち序曲と協奏曲ｋ、４６６（仲道郁代さん）の後、スタイリッシュな照明の中
「オラヴァ」と言う名を持つ興奮を煽る現代作品のあとにはハイドンの「告別」でした
・・・・待ってくれ！！
この内容と全く隔たった名前を付けられた翻訳名をつけられたハイドンの楽しい夢想的な
作品４５番、ぜひ今日から「休暇希望」と言う名にしていただくよう、変更希望です。
伏して伏してお願い申し上げます。
初めて自転車に乗った砂利道だった軽井沢、晴山ホテルの夏のコンサートを山本直純さんと
、このホールが出来てから何度も演奏させていただいた「よそ者の老指揮者」の遺言です。
フフフ！！・・・・こんな大げさな道義の文章も、実は静かなハイドン演奏中
「パンデミック、マスク希望」のイカレタな浮世の中、＜ガへエエ！＞と、良く響く
くしゃみをした一人のおっさんとクラシック音楽会の関係を膨らませたものです。

赦すことは難しい