ヨーゼフ・シュトラウス : ワルツ「天体の音楽」
J.S.バッハ<齋藤秀雄編曲> : シャコンヌ(無伴奏バイオリン・パルティータ 第2番より)
ベートーベン : 交響曲第5番 ハ短調「運命」 Op.67
千葉県少年少女オーケストラ
[フライヤーPDF]
チケット: 全席指定 一般/2,000円 学生/1,000円 ※未就学児の入場はご遠慮ください。 千葉県文化会館 TEL:043-222-0201
演奏会お問い合わせ先: 千葉県少年少女オーケストラ事務局 TEL:043-222-2292
この20歳で定年を迎えるオーケストラとは、ずいぶん昔にまだ県のオーケストラでは
なかった千葉少年少女オーケストラを偶然確か東京文化会館だったと思うが、
「子供のオケ」=桐朋の斎藤先生の下で生まれた素晴らしかったオケと比べたら
きっと「天と地ほども違うんだろうな!」と冷やかしのつもりで聴いた
コンサートに度肝が抜かれたのを昨日のことのように思い出す。
小さな楽器の後ろに隠れてしまいそうな小学生がティンパニーを叩き、完璧な
タイミングで音を綺麗な動きで止め、叩けば音色が色々あったのだ。どこの
馬の骨?とか分からない佐治薫子先生という、オバサンがヘタな指揮をしていたのに、
音楽がそこには色付き、エネルギーがわき、子供たちは良い意味で一糸乱れず、
何より明るい印象がステージから飛んできていたからだ。なんとなく悲壮感が漂って
いた桐朋とは何かが180度違った。すぐさま楽屋裏に飛んでいき、自己紹介をして
「一度振らせて下さい!」とお願いした。ある時から「佐治さんのオーケストラ」は
「千葉県のオーケストラ」となり、古色蒼然たる20世紀の音楽堂風建築で毎日曜日
(だけではないけれど)朝から夕方まで練習に明け暮れていた。韓国に遠征し、欧州
にも演奏旅行を挙行した。彼の地の組織はこの子たちの足元にも及ばなかった。
東京サントリーホールでも演奏会を開いた。
その後、勿論理想とは裏腹に県知事によっては(不要不急?)予算を削った場合も
あったが佐治さんは粘った。父兄たちも子供がある時を境に変わるのを経験し、お母さん
は僕に手弁当で持てなしてくださり、僕はその味に母の料理の郷愁さえ覚え、往復すると
疲れ果てる距離を嬉々として通ったものだった。
子どもたち?はどんどん定年を迎え、毎年新たな子供たちが後を争うように埋めた。
練習や本番を何度も経験しての感想だが、特別な音楽教育を受けたわけでもない佐治さん、
何故判るのか、全ての子供にその楽器の持つ最高の音質を求め、弾く姿も情け容赦なく
一人一人言葉豊かに衣も着せず?名前を憶えて叱咤激励する。
子供にしか見えない例えば上級生は9歳、10歳の子供から憧れの眼差しで見られ、
上級生はその責任を感じ、必要な態度で身構え、学校も家庭環境も関係なくベストな
自分を常に表現しようとしていた。何より胡散臭いエリート意識が全くない彼らの態度
こそ、僕には反面教師でさえあった。もとより5歳から人間は大人だ!というフィロソ
フィー?を持つ道義は彼らを子ども扱いしたことは1度もない。きっと指揮者という生涯
の道を発見した自分の14歳だった時に戻れたからかもしれない。千葉テレビによりかなり
のコンサートが千葉県内では自宅で観ることが出来たのも良いことだった。
時は過ぎ、男子がいつの間にかどんどん減っていった。これはこのオーケストラだけの
問題ではなく世界的な問題でもある。実際僕が踊っていたころバレエを踊る男子は
本当にいなくって、今はバレエは男の仕事として大いに女性を凌駕している感さえある。
きっと振り子がまた戻るときが来るのだろうが・・・。
その佐治先生も88歳になり僕も77歳、二人とも引退を決めた。この後をどうするか
しっかり考えて欲しい。
そんな昨日マオリッツオ・ポリーニの訃報を聞いた。彼、82歳だった。僕と共にドイツ
デビューしたころ、彼は新婚で、ともすれば人見知りしてイタリア人ぽくない彼に
底抜けに明るい奥さんが彼の精神状態を上向きにさせていたか!
もう一人、2年まえ、同い年のピアニスト、ラド・ルプーも亡くなった。
彼も僕とウィーンデビューをして2人とも何だか意味の分からない「モーツアルトは
そこに居なかった」とのひどい批評をいただいたのが、昨日のようだ。
40年前ごろロンドンではよく音楽談義をしたものだった。
彼は本当に世の中が嫌いだった。奥さんは英国のソヴィエト大使の娘だった。
互いの憧れは時と共に現実になった。
僕も僕なりの道を歩めたと思う。
もう一つついでに・・・女性は強い!実際、皆6年ぐらい男より長生きする。
僕のフィロソフィーは「男は女で女は男だ」母親が「こうあって欲しい異性」を息子に
演じさせているのだ、と。そう!もともと女は強く男は弱いのだ。だからせいぜい
男尊女卑とかの衣を纏って負けまいとしているだけ、という考えだ。
俺もジョセイという荒海をなんとか泳いできただけ。
マサイ族だけがお互いにとって本来的な生き方をしているのかも・・・・・。さて本番日!!
お客さんも満杯。全員誰一人舞台で怖れる態度がない青春のひと時。
終わった!!生徒によっては土日の練習×1年近くの数だけ練習し(それでも飽きさせないという
佐治薫子のエネルギーとクラシックの名曲ど真ん中の材料はやはり凄い)それぞれのパートの
先生たちの愛情と生き甲斐は1時間半ほどで花と咲き、散った。
多くの影響力のある批評家も聴きに来た。佐治さんも僕ももう終焉を迎えた。これからは次の
世代の誰かが、さらに世界的な名声とかを目標にするのでなく、オーケストラの喜びを毎週、
重ねていくと信じる。行政はこういう組織を大事に育てるためにこそ存在する。
さようなら!運命によってこの日、共に音楽を通して過ごした皆さん。さようなら!
テレビでクラシック、それもオーケストラ音楽がそのまま伝わるかというと・・・・それは無理と言い切る。
【NHK/Eテレ】クラシック音楽館 / N響 第1849回 定期公演
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
今日はさらにいい演奏になる と思うのが人間の原点。でも良い演奏という基準はなんだ?
N響 第1849回 定期公演 Cプログラム
一杯のお客さんに囲まれた昨日は、本当の意味で正直に、大フィルの持つものすべてが表現された音楽会だった。
大阪フィル《創立70周年記念》第50回東京定期演奏会
武満さんは、作曲家。死んだ後も続く強く存在!そう再確認した一日だった。
新日本フィル #568 ジェイド≪サントリーホール・シリーズ≫
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