井上道義 ザ・ファイナル・カウントダウン Vol.3 ~道義×絶品フレンチと和のコラボ×大阪フィル~

2024.04.06
大阪府 : ザ・シンフォニーホール
午後 2時開演(午後 1時開場)

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サン=サーンス:糸杉と月桂樹 op.156より「月桂樹」(☆)
新実徳英:和太鼓とオルガンとオーケストラのための「風神・雷神」(★☆)
サン=サーンス:交響曲 第3番 ハ短調 op.78「オルガン付」(☆)

石丸由佳[Org](☆)
林英哲[太鼓](★)
大阪フィルハーモニー交響楽団

チケット: A 8,500円 B 7,000円 C 5,000円
演奏会お問い合わせ先: ABCチケットインフォメーション Tel: 06-6453-6000

【道義より】

石丸由佳さん、立派に今日、3種類のオルガン曲の表現を使い分け成功させた。
特にパイプオルガンの風神では衣装、オドロオドロシイ表現が鬼女のようで、
心の中で大笑いして指揮をしました。大フィル打楽器奏者の打ち姿、又
最後の全員の掛け声も含め、大フィル一皮むけた!皆で歌舞いたな。
勿論雷神の72歳・42歳?の林英哲さんの集中力は書く必要もない。彼が編み
出したに祭り大太鼓の芸術音楽化はこれから日本中、そして世界に広がって
いくのだろう。
マリンバという楽器を広げ、世界中に何千人と生徒を持つ安倍圭子さんと双璧だ。
こういう、「前例のない開拓者」はスマホ時代に出てくるだろうか?危惧する。



先週のチャイコフスキーの4番+小曽根のショスタコーヴィチ2番はロシアスクール、
井上も大満足、ご満悦、自画爺さん!!だった大フィルだったが、サンサーンスと
いう微妙にフレンチ、微妙に古典的な作品では、そうはいかない面があった。
ロシア人はフランスに憧れナポレオンとは戦いなんとか勝ったのだけれど・・・。
もっとも・・・・
この「オルガン付き」という愛称のシンフォニーは、世界中でとんでもないひどい
目立ちたがり屋丸出しで脳みその足りない指揮者たちによる曲解したスコアリーディング
によるチープな縦の線を合わせるだけの二人三脚競走のような演奏ばかりがされている。
お客さんもそれがスタンダードだと思わされ、まばゆさばかりに目?耳が眩んでいる。
それが、ジョーシキで、今の時代環境らしい。
彼の長年のオルガン奏者としてのキリスト教的な神への憧憬と神からの恩寵を音符に
残した真の姿に寄り添ってあげようという演奏は世界中やってなくて、誰も求めよう
とも思っていないようだから始末が悪い.道義の言葉の理由付けの証拠を入れておこう。
3番の最後に出てくるオルガンのコラール、ラソラファソラドレドはカトリック聖歌
628番と非常に似ていてサンサーンスはこのアベマリアという曲と詩(彼は大変母親を
愛していたし)を曲をささげる対象としたと考えてよいのだから。
(笑われるだろうが道義のオペラの最後に讃美歌461番を使わせてもらったのと同じだ)


その上、日本人の底流に流れる大らかな❔いい加減な❔よろずの「神」という捉え方
も加わり、パイプオルガン=天上の音楽というヨーロッパ文化が育んだ教会の響きの
経験がないまあ、偏屈ジジイの偏見も加えて言わせていただければ「アメリカンな
映画劇場での電気オルガン音楽」のような〈ディズニーランド風なハ長調の出現イメージ〉
とかを聞きたくて来る人も多く思え・・・・そこに竿を刺す難しさを思ったのだ。


「まあまあ固いこと言わずに」とか言わないでくださいよ。どこか何かが違うこういう
自分の持つ違和感に14歳の頃から苛まれて生きてきた俺なんでね。

これも・・・ないものねだりか・・・生きてきた理由、戦いの材料か。大笑。


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ショスタコーヴィチ交響曲全集 at 日比谷公会堂
「今はショスタコーヴィチは僕自身だ! 」と語る井上道義2007年に成し遂げた「ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏会at日比谷公会堂」。 日本人指揮者唯一の偉業となる一大プロジェクトをぜひお聴き下さい。

Schedule

降福からの道 欲張り指揮者のエッセイ集
「僕の人生、音楽だけではないが、正面から指揮をやってきたらこれほどの発見があったことに驚いている!」

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ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番 「レニングラード」

大阪フィルハーモニー交響楽団

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ショスタコーヴィチ:交響曲第11番「1905年」

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チャイコフスキー:交響曲第4番
ショスタコーヴィチ:ロシアとキルギスの主題による序曲

大阪フィルハーモニー交響楽団


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